イベント

ドイツのイースター祭(オースター)ってどんなイベントなの?

毎年2月または3月のカーニバルの時期がすぎると、ドイツもいよいよ「イースター祭」にむけて街が活気づいてきます。

イースター祭の象徴の「うさぎ」「たまご」が店頭に飾らているのを見ると、春の訪れを感じ、わくわくしてきます。
日本ではあまり馴染みのないイースター祭。どのような祭で、ドイツではどのように祝うのでしょうか。

「イースター祭=オースター(Ostern)」ってそもそも何を祝う祭なの?

イースター祭は「復活祭」のこと。
復活祭とは、十字架にかけられて亡くなったイエス・キリストが3日目に甦ったことを記念します。
キリスト教では最も重要な祝祭日といわれ、ドイツではクリスマスよりも盛大に祝います

Emma
Emma
日本では、イースター祭よりもクリスマスのほうが大きいお祭りだと思われていますが、意外ですよね。

イースター祭の日は、「『春分の日』の後の、最初の満月の次の日曜日」と決まっていて、つまり毎年日付が変わる祝日となります

ドイツの祝日は、多くがキリストの生涯にちなんだ祝日のため、イースター祭も浸透していますが、キリストに馴染みのない日本では、クリスマスやハロウィンのように、特定の日が祝日ではないイースター祭は、ビジネスチャンスにつなげづらく、あまり浸透されていないようですね。

イースター祭については動画でもご紹介していますので、興味がある方はドイツ語の先生MIKI先生のイースター祭の解説を、ぜひ聞いてみてください。

イースター祭に登場する3種類のアイテム

イースター祭では、「うさぎ」「たまご」「ひつじ」の3つのアイテムが登場します。それぞれ、どのような意味があるのでしょうか。

うさぎ=オースターハーゼ(Osterhase)

「うさぎ」は、子だくさんの象徴で、木や草、花があちこち芽吹く春の自然を象徴するといわれています。
また、うさぎはその目が三日月を思い起こさせ、三日月はもし欠けて見えなくなっても、新月や満月となって再び現れることから、復活を意味しているともいわれています。

たまご=オースターアイ(Osterei)

「たまご」は、ドイツ(ゲルマン人)の伝統で多産や豊穣のシンボルといわれており、同時にたまごが孵ることが甦りの象徴とされています

キリスト教ではカーニバルのあとの、「灰の水曜日=カタカナ名(Aschermittwoch)」からキリストが十字架にかけられるまでの受難の40日間を、「断食のとき」と定めています。
断食の間でもにわとりはたまごを産むため、そのたまごを長期保存のため茹でて、断食があけたときに食べる習慣があったといわれています。

ひつじ=オースターラム(Osterlamm)

「ひつじ」は、キリスト教ではイエス・キリストのシンボルとされています。
子羊=キリストを指し、人々を救う身代わりとして子羊=キリストが犠牲に捧げられたことに由来して、復活祭のときには子羊料理をいただくという風習があります
ところが最近は、子羊を食べるのは可哀想といった考えから、子羊のモチーフのケーキを焼いて食べる家庭が増えています。

ドイツでのイースター祭の雰囲気

ドイツでもイースター祭の時期は、「オースターフェアリェン(Osterferien)」と呼ばれ、学校はイースター祭をはさんで春休みになります

そしてこの時期にあわせて、街にはさまざまなイースター祭に関連する商品が並びます。なかでも、うさぎやたまごをあしらったチョコレートは、日本でもお馴染みですよね。

Emma
Emma
イースター祭の季節になると、大きなうさぎのモチーフのチョコレートがいたるお店で販売されます。
このうさぎのチョコ、かなりのボリュームなんです。子供の頃、みんなで奪うようにして食べたのが今でも良い思い出です。

ドイツでのイースター祭前の過ごし方:断食

キリスト教では、カーニバルのあとの「カタカナ名Aschermittwoch(灰の水曜日)」から、キリストが十字架にかけられるまでの受難の40日間を「断食のとき」と定めていて、従来この時期は断食を行っていたそうです

Emma
Emma
この時期はキリストの受難と死を忍び悔い改め、祈りの時として過ごすといわれています。

現在は、「肉、卵、乳製品などを断つ」といわれており、その時期はそれらの食品を食べることを控える人もいるようですが、実際はこの時期もお肉屋さんは繁盛しているようです。

ドイツでのイースター祭前の過ごし方:たまごの飾りつけ

ドイツでのイースター祭前の過ごし方:たまごの飾りつけ

イースター祭に向けてドイツでは、幼稚園、学校などさまざまなところで、たまごの色付け、そして飾り付けをする行事が盛んになります
たまごのてっぺんとお尻に小さな穴をあけて中身を吹き出し、殻のたまごに色づけをします。

子供たちは毎年、たまごの色づけなどを行い、お部屋などに吊るして飾り、みんなで楽しみます。

Emma
Emma
私はドイツで小・中時代を過ごしましたが、小学生の頃はたまごのてっぺんと底に小さな穴をあけて中身を吹き出し、中身を抜いた卵3、4個を学校に持っていき、授業中にみんなで殻に色づけを楽しんだ思い出があります。色づけの後には、教室に飾ったりしました。

ドイツでのイースター祭当日「オースターゾンターク(Ostersonntag)」の過ごし方

この日はまずたまご探しから。
ドイツではイースター祭前日に「オースターハーゼ(Osterhase)」と呼ばれているうさぎがたまごを運んできて、家の庭や家の中に隠すとされています。(実際には隠すのは親。)

Emma
Emma
現在ではうさぎがたまごを運んでくるということになっていますが、以前はうさぎのほかにも、きつねや鳥がたまごを運んできたといわれていました。
ところが、製菓会社がうさぎのモチーフのチョコレートをヒットさせた時期から、うさぎがたまごを運んでくるということになったそうです。

イースター祭当日は、家族でこのたまごを探すというのが習わし
カラフルに彩られたたまごや、うさぎのモチーフやたまごのモチーフのチョコレートなど、ちょっとした可愛いプレゼントが隠れていたりして、子供たちは大喜びで1日を過ごします。

その後は、家族全員で食事の時間。40日の断食を終えた後の食事ということで、豊かな食卓をみんなで囲みます。

特にお肉や卵、乳製品、お菓子などの嗜好品を控えていただけあって、多くの家庭で豊かな食事を楽しむといわれています。
ドイツは家族で過ごすことを、とても大切にする文化がありますが、イースター祭当日も家族みんなで過ごすことが、とても大切な日になります

まとめ

一般的には、ドイツの祝日はどの祝日もキリストの生涯にちなんでいることもあり、家族との絆をととても大切にします
日本だとさまざまなイベントがカップルや子ども、若者を中心として行われることが多いですが、ドイツはなんといっても家族が中心。

家族と過ごすことをとても大切にしていることが、こういったイースター祭などでも強く感じられます。
さらに印象的なのが、どんなイベントでも年配の方々が本気で楽しんでいる姿です。

日本だと若い人しかしないであろう遊びやコスチューム姿を、ドイツでは年配の方から、おじいちゃん、おばあちゃんの年齢まで楽しみます。

若い頃からおじいちゃんやおばあちゃんになるまで、思いっきりイベントを楽しめる環境があるのは、夢があって素敵だなと心が温まるのを感じますね。
ドイツのイースター祭をきっかけに、みなさんがドイツの文化に興味を持っていただけると嬉しいです。